「誰も書かなかった沖縄」を読んで

『誰も書かなかった沖縄』関広延著、大和書房1976年(講談社文庫1985年、462円)

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この本は私が生まれた頃に出た本である。日本と沖縄は気候が違うので文化も違ってくる。著者は学校教育に長年携わられたからこそ、自分が差別者と気づけた。まさに、現在まで続く沖縄の基地集中を傍観することは、差別に加担することになる。

「現代日本文化の特徴のひとつとして、東大の背後にある幻想の西欧近代文明に無言の権威を認め、そこへ己れを(己れの子を)おしあげようとする文化」である、と著者はいう。西欧を模倣する1871(明治4)年の明治天皇による肉食解禁は、肉食する琉球、台湾、韓国を植民地化する準備だった。今の日本人が自然から離れ過ぎておかしくなった原因は「ひとつは屠殺の業を被差別部落の人たちにおしつけて恥じない差別意識であり、もうひとつは“神”の概念にアンビバレンツ(相反感情併存)を意識していないこと」にある。田舎で、薪を焚いて暮らすことが、戦争を必要としない生き方のひとつだろう。

学校の意味は何だろう?固有の文化を滅ぼし、自分で考えないように仕向けて、命令されたことだけやればいい人を作っているような気がする。(六風堂 via ひきとり新聞)

ひきとり新聞第20号のニュースを順にテキストで紹介していきます。)

本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会(FIRBO)

福岡で基地引き取り運動をしているグループです。沖縄の米軍基地の過重負担について「本土」で何ができるかを考えています。勉強会、講演、ひきとり新聞の発行等を行う市民運動です。参加者募集中!