やんばるの森の不都合な真実

『抵抗:国家という暴力との闘い』 中村之菊著, 宮城秋乃写真、民草出版、2022年、1,650円
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2022年沖縄県知事選。ある候補者の演説中に複数の銃弾が投げつけられた。投げたのは、チョウ類研究者・宮城秋乃氏。なぜ投げたのか。事件後、宮城氏の報告書をもとにして急遽その経緯を友人の中村之菊氏が一冊の本にまとめた。

宮城氏は沖縄県北部、やんばるの森でチョウ類研究の傍ら森を守る活動を行ってきた。2021年には世界自然遺産登録されたにもかかわらずいまだ銃弾や有害物質といった廃棄物が残っている。どういうことか。調べるうちに米軍との不平等な関係やいくつもの問題点が可視化される。

これは冒頭の暴力事件を正当化するための本ではない。やんばるの森や沖縄の現状に無関心な圧倒的多数の私やあなたへ向けられている。そして、筆者は宮城氏を一人にしてはいけないと訴える。ぜひ、読んだ後は勇気を出して、まずはあなたの身近な人、家族や友人などにこの本をすすめてほしい。(つちふまず)

(ひきとり新聞第15号のニュースを順にテキストで紹介していきます。)

本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会(FIRBO)

福岡で基地引き取り運動をしているグループです。沖縄の米軍基地の過重負担について「本土」で何ができるかを考えています。勉強会、講演、ひきとり新聞の発行等を行う市民運動です。参加者募集中!