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(以前このページでも紹介しましたひっとえんどらんさんによる、基地引き取りを訴える二度目の投稿が東京新聞読者投稿欄に掲載されました。本人の承諾を得て掲載いたします。)
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「怒りのあまり声が出ない」ということを身をもって実感しました。先に、沖縄県東村高江で米軍のヘリパッド建設に抗議する市民に大阪府警機動隊員が投げかけた「土人」「シナ人」発言です。同時に許せないのは、隊員の発言に抗議した市民側に転嫁する発言で、それもかなりの悪意に満ちた言葉での沖縄へのヘイトスピーチとして表出されています。
それを許せない理由は、このような発言が本土という「安全圏」から発せられていることです。確かに、抗議する市民の中にはとがった言い方をする人もいるようです。しかし、沖縄はずっと米軍基地負担をしてきました。そして、もうこれ以上は耐えられない、と圧倒的な権力を持つ国になけなしの抵抗をしているのです。
押し付けているのは私たち本土の人間です。本土の基地反対運動の結果として沖縄に米軍基地が集中している面もあると思います。このように押し付けるだけ押し付けて、揚げ句の果てに「安全圏」から沖縄ヘイトし放題。果たして正常と言えるのでしょうか。
今回の沖縄への悪意を見て思ったことがあります。そうした発言をしている人たちは、自分たちには決して米軍基地の負担が来ないと信じきっている、一種の「他人事」だということです。
そうした認識に揺さぶりをかける意味でも、また安保体制支持が根強い以上、全国で平等に負担するという意味からも基地の本土移設を訴えます。安保反対派も自分たちの目標達成のために沖縄に負担解消を待たせすぎていることも直視してほしいです。差別の「本当の根」を絶ちましょう。
(ひっとえんどらん・26才)
出典: 東京新聞投書欄(2016年11月25日付朝刊)
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