先週行われたシンポジウムの様子が毎日新聞長崎版(2016年9月24日付)で紹介されました。
本記事の終盤でも引用されていますが、引き取り運動についてよく向けられる意見のひとつに、
「日米安保に反対する立場からは基地の引き取りには賛同できない」
というものがあります。この日も、同じ意見が会場から寄せられました。
それについて高橋哲哉さんは、
「『安保反対』『基地はどこにもいらない』という主張は、沖縄からすれば基地の県外移設の拒否にも見える。私も将来的には日米安保を解消すべきだと考えるが、まずは現実にある安保体制を前提に、沖縄からどうやって基地をなくすかを考える必要がある」
と答えました。
もちろん、「安保反対」「基地はどこにもいらない」は理想です。
しかし私たちは、その主張が沖縄への基地集中、そして沖縄からの県外移設要求を拒否する力になってきてしまった、戦後71年間の歴史としっかり向き合わなければなりません。
安保を前提とした現実の社会に生きながら、「安保を前提としているから」との理由で基地引き取りには賛同できないという理屈は、あまりにも理不尽に映ります。
今このときも沖縄の人たちの足を踏みつけつづけている。それに気づき、すみやかにその足をどけるべきときが来ています。
(里)
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