シンポジウム「私たちの出会い直し――沖縄の米軍基地を引き取るということ」を盛会のうちに終了することができました。
沖縄から米軍基地の県外移設を訴え続けている知念ウシさん、東京から基地引き取り論を提唱する高橋哲哉さんと西日本新聞論説委員の永田健さんをお招きし、長崎や熊本、沖縄等から集まった200人近くの参加者の前で基地引き取りについてお話いただきました。
「県内の基地移転は、右手の荷物を左手に持ち替えるだけ」
「この20年間、本土の反対運動のために沖縄で運動をさせられてきた。しなくていい衝突をたくさんして、分断させられてきた」
「連帯とは一緒に悩むことであって、一方的に意見を押し付けることではない」
「一方的に差別する、されるという悲しい関係はもう止めよう」
・・・
知念ウシさんが投げかけた切実な言葉の数々は、痛いほど胸に刺さり、私たち本土に住む人間がどれだけ沖縄の人たちに犠牲を強いてきたかということについて思い知らされました。
永田健さんによる「地政学的に基地は沖縄に必要だ」、「沖縄の二紙は偏向している」等の沖縄にまつわる6つの「俗論」へ対する反論も明快でとてもわかりやすく、私たちがいかにいい加減な知識に惑わされているかという点に気付かされました。
そして最後に高橋哲哉さんによる、安保容認の国民が8割もいる以上、沖縄から基地は引き取るべきだという筋の通った基地引き取りの論理は、安保賛成派も反対派も沖縄に基地を固定化してきてしまった、その責任を我たち一人ひとりに問う重たい投げかけでした。
第二部では質疑応答、その後のパネルディスカッションでは、どうしたら当事者性を自覚することができるかについて意見を述べ合いました。
約3時間という長丁場でしたが、集まった方たちは最後まで熱心に聞いてくださいました。
散会後、出会う方出会う方が、
「質のいいシンポだった」
「参加できてとても良かった」
「シンポジウムとは予定調和で普通つまらないものだけれど、とても考えさせられる刺激的なシンポだった」
「引き取りの必要性がとても腑に落ちた」
など高い評価を投げかけてきてくださり、主催した側としても肩の荷が下りるものでした。
しかしもちろん、私たちFIRBOの肩の荷が下りるときは、いまなどではなく、沖縄の基地負担軽減が実現し沖縄差別がなくなるその日です。
今後も精一杯がんばって参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
遠くからお越しいただきました講師の先生方、お集まりいただいた参加者の皆さま、温かいカンパをご提供くださった皆さま、ほんとうにどうもありがとうございました。
■テレビで放送されました。
TVQ「ルックアップふくおか」(2016年9月19日放送)
■西日本新聞に紹介されました。(2016年9月18日付)
■琉球新報に紹介されました。(2016年9月18日付)
■沖縄タイムスに紹介されました。(2016年9月18日付)
(里)
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