本日付の琉球新報社説で、基地引き取りについて正面から論じられています。
「人口比で1%の沖縄がいくら反対しても、99%の側が肯定するなら、永久に沖縄に基地が置かれ続けるのである」
このあまりにも悲劇的な展望に楔を打ち込むのは99%の側にいる日本人で、基地引き取りをめぐって喧々諤々の議論をしていくしかないのです。
「従来、沖縄側は「自分が苦しんでいるものを他人に味わわせるのはしのびない」と、正面からの県外移設要求を避けるのが一般的だった。だがこれは「他人には押し付けないが、自分の子孫には押し付ける」態度ではないか。であれば、われわれも正面から向き合うべきだろう」
沖縄の人たちによる、正面から向き合うという身を切るような宣言に、私たちはもはや知らんぷりをつづけることはできません。誰かを踏みつけにした自立など、本当の自立とは呼べないのではないでしょうか。
「沖縄が日本に甘えているのでしょうか、日本が沖縄に甘えているのでしょうか」「国民のみなさますべてに問いかけたいと思います」
これは、先だって翁長知事が代執行訴訟で訴えた言葉です。
沖縄の人たちのやさしさに、もうこれ以上、便乗することはおしまいにしなければなりません。私たちの政治的選択の責任を、日本人の問題として議論していくステージに来たことを、この雨ふる朝にしみじみと実感しています。
ボールはずっと、こちら側にあるのです。
(里)
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