第5回沖縄書店大賞受賞!

(ひきとり新聞最新号のニュースを順にテキストで紹介していきます。)

『宝島』

真藤順丈著、講談社、2018年1,980円

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第160回直木賞受賞作品!戦後沖縄を舞台としたスーパーエンターテイメント!なんて、陳腐にきこえるかもしれないが、まさにそんな作品。

舞台は沖縄、終戦直後から始まった米軍統治下から日本に復帰するころまでの物語。主人公は当時の米軍基地に忍び込んでは住民のために物資を奪っていた「戦果アギヤー」とよばれる子供たち。そのリーダーの「オンちゃん」はある夜、基地で行方不明になってしまう。その謎も解けぬまま子供たちはそれぞれ大人になっていく。

きれいな海とまぶしい青春模様の背景には戦後累々と起こった沖縄での事件事故があらわれ、読者は主人公を通じてそれらを経験する。米兵による犯罪、軍ジェット機墜落事故、反米運動・・・映画で見た沖縄の英雄も登場する。フィクションとノンフィクションがうまくからまり、戦後沖縄史をスリリングになぞることができた。

そしてついに「オンちゃん」の秘密が明かされる。そう、この本はミステリーでもあったのだ。(つちふまず)

(ひきとり新聞10号・ひきトリの本棚3より)


本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会(FIRBO)

福岡で基地引き取り運動をしているグループです。沖縄の米軍基地の過重負担について「本土」で何ができるかを考えています。勉強会、講演、ひきとり新聞の発行等を行う市民運動です。参加者募集中!